その5 早く使わないと価値が減る!

◆担保の量が・・・!!
炭本位制ということは、どれだけの量の炭を用意するかで通貨の発行額が決まります。逆に言うと、発行した通貨量に見合うだけの炭を必ず担保しておかなければいけないということです。このことに関して、2年目の発行額をきめる時に、とても重大なことに気が付きました。
それは、毎年新たに発行していくと、担保する炭の量が際限なく増え続けるということです!
この事実に気付いた時は、しばらく「…」と考え込みましたが、やがて思いついたのが“交換価値低減制”という方法でした。

◆「ちゃこ」長者になれまへん!
これは、「エンデの遺言」(NHK出版)という地域通貨の入門書のような本の中に、“減価するお金”と書かれています。自然界のものは時間とともに劣化する。それと同様お金もまた劣化すべきだという思想です。
つまり、お金の価値が一定期間ごとに段階的に減っていくという仰天しそうな考えですが、それをヒントに、ちゃこマネーも炭と交換できる期間を限定することにしました。方法は、紙幣の裏に最初に渡した年月日を記入して、それから1年経過すると炭との交換価値は2分の1になり、2年が経過すると交換できなくなるという仕組みです。

最初はかなりドラスティックな低減率かなと思いましたが、あとから詳しい人の話を聞けばそうでもないようです。ともかく、これで炭の担保量に限度を設定できたし、おまけに、ちゃこマネーをもらったら貯め込まないで早く使いましょうという流通促進策も付加できました。

◆4年目にしてようやく仕組みが完成
しかし、問題はまだ残っていました。
それは、やはり炭の担保量と通貨の発行額の関係です。
ちゃこマネーの発行額は、初年度5万ちゃこ、次年度15万ちゃこ、3年目は20万ちゃこと順調に増加しました。

20万ちゃこ=500ちゃこ紙幣400枚を発行するために必要な炭の量は200kgです。
それが、年度末に全部無くなってしまい、4年目はさらに増額が必要になったのですが、そうすれば当然担保の量が増えます。
しかし、資金作りに大事な商品の炭です。たやすく増やすことはできません。
結局この問題は、京都のとある大学の経済学の教授から、銀行でも現金保有率は数%だから何も100%担保する必要はないとアドバイスがあって、炭の担保率を下げることで当面の解決をしました。

調べれば、炭との交換率は発行量のおおよそ20%程度だったので、4年目は担保率をとりあえず50%に下げて、炭の量を前年と同じ200kgにしたまま通貨の発行量を40万ちゃこに倍増させることができました。
これが、現時点でのちゃこマネーの基本的な仕組みです。

※写真上から/
・ちゃこマネーの裏
・500gの炭
・昼休みに500ちゃこで買えるカキ氷が人気

(2003.11)

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